2012年6月26日

ダニエル・ダックス アルバム再発

ジーザス・エッグ・ザット・ウェプト(紙ジャケット仕様)

80年代ニューウェイブのアーティスト、Danielle Dax(ダニエル・ダックス)のアルバム4枚が再発される。
近頃は再発が盛んだけどこれにはちょっと驚いた!

ダニエル・ダックスの名を初めて知ったのは、「ブリットポップへの道」(1997年刊、大鷹俊一監修)というディスクガイドの中でだったが、なにしろその時点でもう廃盤状態だったのだ。
00年代に入って80年代再評価が来てもなお再発されず、(ぼくの記憶が正しければ)20年近くずっと廃盤だったことになる。

Nina Hagen(ニナ・ハーゲン)やLene Lovich(リーナ・ラヴィッチ)にも通じる奇抜なメイクで、民族音楽なども取り込んだ怪しげで実験的な音作りは、まさにパンク以降のもの。
残念ながらアルバムを出すごとに毒が抜け、普通のダンスミュージックみたくなってしまって失望したファンも多かったとか。
95年のEPを最後に音楽界からは遠ざかっている。

2ndアルバム(上の写真)から4thアルバムまでのジャケットはHolly Warburton(ホリー・ワーバートン)という写真家が手掛けていて、とても美しい。
今まで覚えていたのはこのジャケットのせいだと思う。
なお、1st「ポップ・アイズ」のジャケはダニエル本人によるコラージュでかなり不気味なんだけど、 DIYという意味では1stが最強だろう。

1stと2ndが今月発売、3rdと4thは来月出る模様。

【追記:7/16】
7月発売予定だった「インキー・ブローターズ」と「ダーク・アダプテッド・アイ」は発売中止になったそうです。残念…。最初の2枚「ポップ・アイズ」「ジーザス・エッグ・ザット・ウェプト」は発売中。



2012年6月18日

COLOURBOX - BOXSET

Colourbox: Boxset

80年代に4ADに在籍していたcolourbox(カラーボックス)のボックスセットが出た。

デザインが気になるのだけど、今回はヴォーン・オリバーはあまり関わっていなさそうな感じ。

外箱は唯一出たアルバムのジャケットと似ていておそらく当時のものなので、この時点で新鮮味に欠けるんだな。
中身はCD4枚組で、アルバムと全シングルのジャケットのミニチュアも入っているそう。

カラーボックスって耽美なイメージの当時の4ADの中では異色の存在で(それはデザインにも影響してる)、あんまり注目されてない感じがする。
ニューウェイブではなく、どっちかと言うと90年代的なサウンド。
ボックスにしてはかなり安いし、音を聴くにはよい機会なんじゃないでしょうか。

http://archive.beggars.com/releases/163/colourbox-box-set

2012年6月16日

死のある風景 last edition

死のある風景 Last Edition

北川健次の名を珍しく書店で見かけた。
ハードカバーの美しい本。

北川さんの作品と言うと箱形のオブジェを真っ先に思い浮かべるが、本書では写真の作品が多く見られる。
久世光彦による死にまつわるエッセイとのコラボレーション。

久世さんは数年前に他界しているのであれ?と思ったが、これは絶版だったものの新装発売だそう。

2012年6月13日

地上の生活 セレクション2

いずれやろうと思って先延ばしにしていたTumblrのまとめ、第2弾。
軽い気持ちで手をつけてみたら量が多すぎてとんでもないことに…(笑)

これでもいくらか割愛したのだけど、とりあえずここの掲載分は「昔」と「今」でばっさり二つの期間に分け、それぞれ「絵」「写真」「コラージュ」にジャンル分けしてみた。

あくまで自分用の覚書みたいなものだけど、世界中の有名無名のアーティストたちを紹介したいという気持ちもちょっとはあるので、もし何かの役に立てれば幸いです。

なお最近ではさすがにTumblrに少々飽きてきており、採集のスピードが落ちているので、当分こういう記事は書かないと思う。


■ 第一部(1950年代くらいまで)

【絵】
John Collier 1890s ★
Franz Von Bayros 1900s ★
Angel Zárraga 1900s
Nils von Dardel  1910s 
Henry Clive 1930s 
Luc Lafnet  1930s *変名あり
Fernand Khnopff ★
Federico Beltran Masses 
Felix Labisse 1940s 

【写真】
Lucien Walery 1920s 
Josep Masana 1920s  
Maurice Tabard 1930s
karin szekessy 1970s ★ 

【コラージュ】
Georges Hugnet 1930s *「ART VIVANT」特集あり
Jindřich Štyrský 1930s 
Karel Teige 1930s *飯沢耕太郎「危ない写真集」収録
Paul Joostens 1930s
Silvio Rey 1950s 1960s ★


■ 第二部(現代)

【絵】
Alyssa Monks
David M. Bowers
Fernando Vicente   
Dr. Lakra  *横浜美術館GOTH展
Liza Corbett
Peony Yip
Alphonse Inoue ★
Martin Eder
Virginia Mori
Fumie Sasabuchi
Jeremy Hush
Vanessa Prager

【写真】
Bruno Wagner
solarixx
Bob Carlos Clarke
Carsten Witte
Duane Michals *bauhausやPoliceのジャケに採用 
Anke Merzbach
Natalia Drepina
Alison Scarpulla
Dara Scully
Gelso Nero
Kristamas Klousch
Ekaterina Zagustina

【コラージュ他】
Franz Falckenhaus
Brandon Spence
Tim Lukeman
Jenya Vyguzov
Gloria Vilches
Louise Richardson  
Agnes Montgomery *Pandabearジャケに採用
Heidi Kirkpatrick ★


■ 時代不詳(情報求む)

Carlo Mollino
Virgil Finlay
Tony Gibbons
Federico Ribas
Atelier Manasse


(★は特に気に入っているもの。)




2012年6月4日

Return of the Repressed: Destroy All Monsters 1973-1977

Return of the Repressed: Destroy All Monsters 1973-1977

パンクバンドでアート集団でもあるデストロイ・オール・モンスターズの作品集。
今年亡くなったMike Kelley(マイク・ケリー)をはじめ、 Cary Loren(ケアリー・ローレン)、Niagara(ナイアガラ)、Jim Shaw(ジム・ショウ)という4人のメンバーのそれぞれの絵や写真等が収められている。

メンバーはマイク・ケリーくらいしか知らなかったのだけど、本書で注目したのは女性メンバーのナイアガラ。
表紙左下の人ですね。見るからにパンクだな。

彼女の作品がなかなかかわいいのだ。
色鉛筆で描いたドローイングやコラージュ。
もちろん毒もある作風だけど女性らしさが際立つ。
Destroy All Monsters Magazineの表紙の絵もおそらくこの人のものだ。

オフィシャルサイトで観られる作品はスタイルが確立されておりそれはそれで面白いが、本書の掲載作品はもっと以前のものだと思われる(推測だけど)。

なお、ナイアガラはDAM解散後はストゥージーズのメンバーとDark Carnivalというバンドで活動。
個人ではHYSTERIC GLAMOURとコラボレーションもしたそう。

2012年6月3日

dip @ 下北沢QUE














dipのアルバム再発記念ツアーファイナル(ワンマン)に行ってきた。
再発に合わせすべて東芝時代の曲で構成。

大体のセットリスト(今回もうろ覚え)

lilac accordion
不規則な断片の反復の地下鉄
faster,faster
garden
delay
冷たいくらいに乾いたら
foll in holy
human flow
sasa says
studio
pink fluid
nerve A-10
13階段への荒野
lust for life
I'll

superlovers in the sun
public image(vo:ナガタ/PILのカバー)

come out(vo:ナカニシ)
sludge

すばらしかった。
特に本編ラストの「I'll」が圧巻!
一部、キーボードや映像もあり。
「13階段への荒野」をヒトラーの演説の映像と合わせたのは鳥肌モノだった。

90年代はCDは聴いてたけど、いろいろあってライブに行ったことがなかったので、今回当時の曲を当時のメンバーで聴けて感慨深い。

終演後、近くで小野島大氏と今井智子氏(たぶん)が「今までで最高だったんじゃない?」と話してるのが聞こえてきました。

なおメンバー登場時のBGMはルー・リードの「ストリート・ハッスル」。
(これに合わせて、昔のフライヤーが次々と映し出されてテンション上がった。)
終演後の曲はわかんなかったです。