2013年12月30日

2013年 観たもの聴いたもの


最近はブログを書く意欲が衰えているのだけど、一年のまとめくらいは例年通り書いておこう。書いておけば安心して忘れられるのだ。

<映画>
ホーリー・モーターズ (DVD)

■ ミツバチのささやき(ヴィクトル・エリセ/1973)
■ チキンとプラム(ヴィンシュルス、 マルジャン・サトラピ/新)
■ ザ・フューチャー(ミランダ・ジュライ/新)
■ ムーンライズ・キングダム(ウェス・アンダーソン/新)
■ 影の列車 (ホセ・ルイス・ゲリン/1997)
■ TED(セス・マクファーレン/新)
■ ベルトリッチの分身(ベルトリッチ/1968)
■ 友川カズキ 花々の過失 (ヴィンセント・ムーン/2009)
■ ベニスに死す(ヴィスコンティ/1971)
■ 奇跡の海(ラース・フォン・トリアー/1996)
■ 汚れた血(カラックス/1986)
■ ホーリー・モーターズ(カラックス/新)
■ アンチヴァイラル(ブランドン・クローネンバーグ/新)
■ 華麗なるギャツビー(バズ・ラーマン/新)
■ イノセントガーデン(パク・チャヌク/新)
■ ローズマリーの赤ちゃん(ポランスキー/1968)
■ 嘆きのピエタ(キム・ギドク/新)
■ ポーラX(カラックス/1999)
■ ゆきゆきて、神軍(原一男/1987)
■ 3人のアンヌ(ホン・サンス/新)
■ 火の馬(パラジャーノフ/1964)
■ ピロスマニ(ゲオルギー・シェンゲラーヤ/1978)
■ わたしはロランス(グザヴィエ・ドラン/新)
■ 春のソナタ(ロメール/1989)
■ 恋の秋(ロメール/1998)
■ ポルトガル、 ここに誕生す〜ギマランイス歴史地区(カウリスマキ、コスタ、エリセ、オリヴィエラ/新)
■ ムードインディゴ うたかたの日々(ミシェル・ゴンドリー/新)
■ エンドレスワルツ(若松孝二/1995)
■ 遭難者(ギョーム・ブラック/2009)
■ 女っ気なし(ギョーム・ブラック/新)
■ ハロルドとモード 少年は虹を渡る(ハル・アシュビー/1971)
■ マイ・マザー(グザヴィエ・ドラン/2009)
■ ヴァン・ゴッホ(モーリス・ピアラ/1991)
■ モンティ・パイソン ある嘘つきの物語(ビル・ジョーンズ他/新)
■ ブエノスアイレス恋愛事情(グスタボ・タレット/新)
■ ブランカニエベス(パブロ・ベルヘル/新)
■ ボーイ・ミーツ・ガール(カラックス/1983)
■ ポンヌフの恋人(カラックス/1991)
■ りんごのうかの少女(横浜聡子/新)
■ ラルジャン(ブレッソン/1983)
■ 鑑定士と顔のない依頼人(ジュゼッペ・トルナトーレ/新)
■ キューティー&ボクサー(ザッカリー・ハインザーリング/新)

新作からのマイベスト3は「ホーリーモーターズ」「わたしはロランス」「鑑定士と顔のない依頼人」。グザヴィエ・ドラン監督の強烈さに新しい時代を感じた。
見直したいのが多いけど「影の列車」が特に心に引っかかっている。


<展示>


■ 横尾忠則 記憶の映像学(LIBRAIRIE6)
■ 二月の薔薇展(ギャラリーMalle)
■ 清水真理 20周年展(ギャラリー新宿座)
■ 谷敦志(ポスターハリスギャラリー)
■ エル・グレコ(東京都美術館)
■ 金子國義(Bunkamuraギャラリー)
■ ナタリー・ショウ×カレン・サイア(ヴァニラ画廊)
■ サディエ・レベッカ・スターネス(十一月画廊)
■ 多賀新(養清堂画廊)
■ 森茉莉生誕110年記念「甘い蜜の部屋」(ヴァニラ画廊)
■ マリオ・ジャコメッリ(東京都写真美術館)
■ アーウィン・ブルーメンフェルド(東京都写真美術館)
■ 多賀新(スパンアートギャラリー)
■ 奥村靫正(クリエイションギャラリーG8、ガーディアンガーデン)
■ 北川健次(画廊香月)
■ ヨルク・シュマイサー(青木画廊)
■ 森口裕二(スパンアートギャラリー)
■ フランシス・ベーコン(東京国立近代美術館)
■ M!DOR!(malmo)
■ マリアンヌ・フェイスフル写真展(SOCIAL TOKYO)
■ ル・デルニエ・クリ(GALAXY)
■ 野中ユリ(ポスターハリスギャラリー)
■ 野中ユリ(LIBRAIRIE6)
■ 貴婦人と一角獣展(国立新美術館)
■ パウル・ヴンダーリッヒ(町田市国際版画美術館)
■ 遊ぶ シュルレアリスム展(損保ジャパン東郷青児美術館)
■ 野中ユリ 美しい本とともに(神奈川県立近代美術館 鎌倉別館)
■ 伊豫田晃一 白色矮星展(ギャラリーオルテール)
■ 郷司理恵(ポスターハリスギャラリー)
■ モローとルオー展(パナソニックミュージアム)
■ 市場大介(ポスターハリスギャラリー)
■ チェコの映画ポスター展(東京国立近代美術館フィルムセンター)
■ 山下陽子(LIBRAIRIE6)
■ 加納光於(神奈川県立近代美術館 鎌倉館)
■ 北川健次(日本橋高島屋本店 美術画廊X)
■ 六街久美子(ギャラリーJy)
■ 寺山修司「ノック」(ワタリウム美術館)
■ 武井裕之 渡邊安治(神保町画廊)

発見だったのは郷司理恵さんの写真展。伊豫田晃一展もレベルが高くて驚いた。
他は常連と巨匠ばかりだなあ。ベーコンはガラスで遮られた展示方法にフェティシズムのようなものを感じた。
来年はついにバルテュスが観れるね。



<音楽>

Push the Sky Away
■ Nick Cave & The Bad Seeds - Push The Sky Away

ニック・ケイブは00年代以降いいアルバムを連発していて、今回も素晴らしかった。内容的には結構渋いと思うのだけど彼のキャリアでこれが一番売れたというから驚きだね。
ベストソングは前野健太の「ねえ、タクシー」。
他に気になったのはジュリア・ホルター、Rくん、サヴェージズ、ジーズ・ニュー・ピューリタンズ、デヴィッド・ボウイ、Christine Owman、すきすきスウィッチ等。
古いものではSP盤の発掘レーベルDust to Digitalに注目中。

以下は参加したライブ。

■ MASSACRE(下北沢GARDEN)
■ 裸のラリーズナイト(GALAXY) ※フィルムコンサート
 dip(渋谷クアトロ)



なんだかんだ言っても作品鑑賞するより人との出会いがなければダメだね。






2013年11月6日

dip @ Club Quattro



















11/1のワンマンに行ってきた。
サイケなギターが最高!
ほとんどが新曲で、Lou Reedと山口富士夫への追悼が随所に。
Cyan,flow that crown,Damb ではチェロとの共演が観られて面白かった。
特にflow~は完成度が高かったと思う。

Hasty
telvet
Mole Soul
Saturnine
stars,stars,stars
spider in my hair
13階段の荒野
off the sun
Cyan
flow that  crown
Damb
siamese fins
lilac accordion
faster,faster
Ramone
fly by wire

waiting for the man (cover of VU)
super lovers in the sun
Sludge

HOWL
OWL

7月に4年ぶりに出た2枚の新作は、HOWLがポップサイド、OWLがサイケサイドと作風が分かれているけど、個人的には2枚から1枚に絞ってあれば最高傑作だったかも。
なんて、かつてハマりにハマったバンドにはついハードルを上げたくなってしまうものだが、なんだかんだでよく聴いてます。





2013年10月28日

R.I.P. LOU REED

Transformer
ルー・リードが亡くなった。
十代の頃から僕の中での(現役の)ロックの二台巨頭はニール・ヤングとルー・リードだった。
誰かの訃報が届く度にそれなりに驚くけど、ルーの死は特に大きく感じる。
ラジオから"Egg Cream"(当時の新曲)が流れてきたときの異様なかっこよさを忘れない。
メタリカとの共演盤がラストになってしまったけど、あれの次にソロアルバムを聴きたかったなあ。合掌。






2013年10月20日

2013年10月9日

ツァディク・ディスク・ガイド100 (Tzadik disk guide)




















Tzadik(ツァディク)のCDが気になってしょうがない。

Tzadikとはサックス奏者のジョン・ゾーンが設立したレーベル。
ここからリリースされるCDはフリージャズや現代音楽、クレズマーなど様々だが、一体こんなのを誰が聴くのか?というような奇妙奇天烈な音楽が多い。
ポップなものも出ているのだけど、アヴァンギャルドなイメージが僕には強く、そういうものにすぐ目が行ってしまう性格なので全貌を知りたくなった。

しかしネットを探しても全てを網羅したディスクガイドは見つからない。
タイトルやアーティストで検索すればジョン・ゾーンやフレッド・フリス、大友良英などの有名なものは出てくるが、無名なものは日本語情報が皆無で試聴もできなかったりする。

もう自分で買って確かめてディスクガイドを作るしかない!と思ったけど、400タイトル近いTzadik作品をジャズの知識もない自分一人でやるのは無理だ。困った。

そんな矢先にTzadikのディスクガイドが自費出版されているのを発見!
ハル吉さんという方が一人で書いた本で、TzadikのCDを約100枚紹介している。
全タイトルではないけどこんなのは他にないのですぐネットで注文した。

















今年出版されたもので約50ページ、定価600円。
中身はシリーズごとに紹介する構成で、ユダヤ文化のシリーズ、現代音楽作曲家のシリーズ、日本のアングラ音楽シリーズなどに分かれている。

好き嫌いが非常にはっきりした語り口で、嫌いなアルバムには容赦ないところが面白い。
人によっては好きなミュージシャンが批判されてたら嫌かもしれないけど、僕はそこまでの思い入れはないのでかなり笑えたし、わかりやすかった。

特典としてジョン・ゾーンに詳しいサイト「烏鵲の娯楽室」の烏鵲(うじゃく)さんとの対談も付いてきてこれまた面白い。

下記のサイトから注文できる。
ハル吉さんによる漫画や海外出版物の翻訳もあってこれも興味深いんだな。
今回のディスクガイドは彼の仕事のごく一部のようである。
峠の地蔵出版 Toge no Jizo publishing

そしてハル吉さんのブログ。
絵のクオリティーが高くて驚いたし、猫好きという所は僕と似てる(笑)
音楽活動もしているそうで多才な方です。
※エロ漫画の記事も多いので念のためご注意を。
ハル吉とゴッシー (Harukichi and Gosshie)




Tzadikのオフィシャルサイト




ところで音楽の話から脱線するけどTzadikのCDはデザインがすばらしい。

音楽的には正直ハズレも多いのに買ってしまうのはこのせいだな。
日本盤じゃないのに帯がついているし(全て黒地に白抜きで英文解説を掲載)、特徴のあるフォントや色(金・銀が多い)で統一されているので一目でTzadikものだなとわかる。
デザインはほぼ全てHeung-Heung Chinという人によるもの。
雑誌「アイデア」で特集してほしいくらいだ。・・・されるわけないか〜。


【適当に選んだジャケット9枚】

フィルムワークス7

Love Me Tender

Advocat

Goddess: Music for the Ancient of Days

Zorn: Nova Express

Burnt Ivory & Loose Wires

Decided ... Already the Motionless Heart of Tranquility, Tangling The Prayer Called

Ballads

Aporias: Requia for Piano & Orchestra





2013年9月25日

ジュリアン・コープ選曲のコンピ

Copendium ~ Julian Cope

昨年発売されていたジュリアン・コープ選曲の3枚組コンピ。

著書「ジャップ・ロック・サンプラー」が日本でも発売されたのが記憶に新しいけど(間違いが多いとの指摘もあるみたいですが)、このCDはCopendiumという本の音源版ということらしい。

60年代サイケから00年代のものまで収録している。

トラックリストはこんな感じ。


Disc 1
1. SUPERMARKET - LORD BUCKLEY
2. TIO MINUTER - PARSON SOUND
3. FEATHERS FROM YOUR TREE - BLUE CHEER
4. EINLADUNG (INVITATION)
5. ZU NEUEN ABENTEUERN (TO NEW ADVENTURES)
6. IM ZAUBER DER 7 SINNE (IN THE MAGIC FOREST)
7. IM IRRGARTEN DES GEISTES (IN THE LABYRINTH OF THE MIND)
8. BEIM WALZER DER TRIEBE (AT THE WALTZ OF THE INCLINATIONS)
9. UNTER DEM SCHWARZ-GRUN-ROTEN BANNER (UNDER THE BLACK-GREEN-RED BANNER)
10. INTERNATIONALHYMNE (INTERNATIONAL ANTHEM) - ACHIM REICHEL & MACHINES
11. FALL - COLD SUN
12. KING OF THE STREETS - ARMAND SCHAUBROECK STEALS
13. ALL MY LIFE - MIRRORS
14. HELICOPTER - SAND
15. ELECTRO ROCK - SIMPLY SAUCER
16. TIDAL WAVE - THE ELECTRIC EELS
17. TV AS EYES - CHROME

Disc 2
1. CRYPTO-ZOOLOGICAL DISASTER - MONOSHOCK
2. MASS DESTRUCTION - VON LMO
3. HURRICANE - THE TIGHT BROS FROM WAY BACK WHEN
4. OSO MALO - THRONES
5. THE JAYBIRD - SUNBURNED HAND OF THE MAN
6. BAPTISM > BAR > BLUES - VIBRACATHEDRAL ORCHESTRA
7. RETURN TO HEAVEN - COMETS ON FIRE
8. STRANDED IN ASHLAND - THE NEW LOU REEDS

Disc 3
1. THE TEMPLE - HAARE
2. CHILD OF ORION - VINCENT BLACK SHADOW
3. GERYON’S THRONE - ORTHODOX
4. GHOST EYE GAZE: GHOST EYE SEE - CROW TONGUE
5. WEISSENSEE - MATT BALDWIN
6. LIGHTER SLINGER FESTIVAL - GUNSLINGERS


ブルー・チアーしか知らないぞ(笑)

知らないだけに聴いてみたい。(買って感想をアップしないのがこのブログのダメなところ。)


こちらは書籍版。
Copendium


牧野邦夫の画集

牧野邦夫画集―写実の精髄


少し前に練馬区立美術館でやっていた展示の図録。

実はこの展示を観なかったことをすごく後悔している。
全く知らない画家だったし、美術館のホームページで見た自画像(だと思われる、図録の表紙にもなっている絵)には特に惹かれなかったので行こうとも思わなかったのだった。
しかし展示終了後の最近になって書店で本書が並んでいるのを開いてみたところ、ちょっと今まで感じたことのないような不思議な印象を受けた。

求龍堂のHPで作品が数点見られる。

牧野氏は86年に亡くなっている。
美術団体に属さず個展も少なかったため生前は知名度が低かったらしい。死後に知られ出したとは言え、今回の展示は前回から数えて23年ぶりだった。
うーむ、ますます後悔・・・。

練馬区美術館は去年バルビエを観に初めて行ったけど、なかなかクセが強そうだね。


2013年9月24日

デレク・ジャーマンのスケッチブック

Derek Jarman's Sketchbooks



























本屋で発見した新刊。手書きの文、写真、絵に加え押し花が所々に見られる。
こういうの好きなんだよなあ。
死後に出版されるのは作者にとっては不本意かもしれないけど、アイデアの宝庫のような素晴らしい本だ。
























2013年8月20日

ラッセル・ミルズとNIN

来月に新作を発表するナイン・インチ・ネイルズ。デヴィッド・リンチによる新曲PVやフジロックでの来日も話題になったが、アルバムのアートワークをRussell Mills(ラッセル・ミルズ)が担当している。
ラッセル・ミルズはNINの出世作The Downward Spiral(1994)のカバーアートも手掛けていたイギリスの画家。僕は大竹伸朗経由で知って長年好きなんだけど、あまり人から共感してもらえたことがない。深く暗い色彩と土のようなザラッとした質感、廃材や古書まで取り込むコラージュ的要素はとても感性に響いてくるのだけど。

Hesitation Marks

Hesitation Marks

Hesitation Marks [Analog]


今回のNINのジャケは4種類あり、掲載画像は上からCD通常盤、CDデラックス盤、アナログ盤。(この他にダウンロード版がある。)
プレイヤー持ってないのにアナログ盤が欲しくなる(笑)

ラッセル・ミルズの画集は今はなき京都書院から出たことがあり、多分日本ではこれが唯一だと思う。都築響一が編集していた美術全集ArT RANDOMのシリーズでIan Waitonとのカップリングだった。大事にしている一冊。

















どんな絵でもそうだが、こういうのは特にPCの画面だと伝わりにくい気がする。
実物の作品は武満徹関連の企画展で一度だけ観たことがあるけど、また観る機会があるといいな。

http://www.russellmills.com/





2013年8月16日

新作

 

久しぶりに作りました。
地下室の森」も更新しました。
 

2013年8月3日

FUJI ROCK FESTIVAL 13

2年ぶりに苗場に行ってきた。
今回で6回目だが、過去5回を共にした友人が参加できず、ついに一人で参加。
と言っても会場では殆ど別行動だったから大した変わりもなく、二人用のテントもなんとか一人で完成。テント完成後の大雨もいつものことなので落胆することもない。
知ってるバンドがひとつもない前夜祭で、同じく一人で3日間来てるという女性と話した。一人参加者結構いるじゃないか!

7/26(金)
会場内のいたる所にいた蛍光ウサギ。BOYS DON'T CRYって書いてある・・・。












ROUTE 17 Rock‘n’Roll ORCHESTRA @ GREEN STAGE
この日の為に結成されたスーパーバンドで、ゲストボーカルがトータス松本、甲本ヒロト、大江慎也、仲井戸麗市と順番に登場。モダンラヴァーズのTシャツを来たヒロトが歌うYMCAの時が会場的には一番盛り上がったが、チャボが歌ったHey Hey,My My (Neil Young)の日本語バージョンにグッと来た。「燃え尽きたいぜ/消えちまう前に」って歌ってたな。この曲のイントロでフジロック初登場のヤマジカズヒデがモニターに映ったのは感慨深い。dipでも呼んで欲しいな。(フジは日本人のセレクトが偏り過ぎだと思う。)

PEPPERTONES @ RED MARQUEE
全く知らなかった韓国のバンドで客席ガラガラだったけど、とても完成されたポップバンド。歌詞は分からないけどメロディーのセンスがいい。でも女性受けしそうなルックスだし、日本で売るとしたらKポップのくくりにされるんだろうねやっぱり。

あがた森魚 @ ORANGE COURT
後半部分をちらっと見た。ゆるい雰囲気で昼間のオレンジコートに合ってる。一度もはまったことはないのだけど、「可愛いあの娘と踊った場所も今は場末のビリヤード」等の歌詞に感じるものがあった。

LOCAL NATIVES @ RED MARQUEE
結構よかったはずなんだけど、もう殆ど忘れてしまった(笑) ブルックリンのバンド達に通じる感じだった記憶が。

MY BLOODY VALENTINE @ GREEN STAGE
昨年のリマスター再発と年明けの新作発表&来日、となぜか最近やる気満々のマイブラ。わりと前の方で観たのにそれほど爆音じゃなかったし、そのわりにボーカル音が埋もれて聴き取りにくく正直少し残念だったかな。でも好きです。新作からも勿論やっていてonly tomorrow はお気に入りの曲。Lovelessと比べて批判するのは野暮だよな。

TAME IMPALA @ RED MARQUEE
始めの方を見たんだけど、これも記憶が(笑) 忘れるということは良くも悪くもなかったんだろうな、自分の中では。

NINE INCH NAILS @ GREEN STAGE
トレント・レズナーのソロでのサントラ制作やHow to Destroy Angelsが新鮮だったので、今回のNIN復活には微妙なものを感じてしまう。NIN続けてもマンネリになりそうだもん。とは言えライブを見るのは初めてなので期待は高まったし流石の内容だった。音楽的なキレの良さに加えて演出の凝りようが凄い。真っ暗のステージにメンバーが1人ずつ出てくるオープニング。ステージ上を移動する数枚のパネルがあの手この手で曲ごとに多様なデザインを作り出す。モニターは一切使わず、金かけてるだけではない洗練された作品に思えた。最後、名曲HURTと横長のモノクロ映像の調和が特に美しかった。


7/27(土)
カール・ハイド演奏時のグリーンステージ












前野健太とソープランダーズ @ FEILD OF HEAVEN
以前試聴したことがあって、ちょっと癖のある人くらいの印象しか持っていなかったけど、今回ライブを観て泣きそうになってしまった。孤独をリアルに描き出した歌詞にすごく共感するし、それを歌う本人の本気度が半端じゃない。この人の戦ってる感じはライブでなければ感じ取れなかった。泣かせるばかりでもなく、トークで笑わせたり変なダンスナンバーがあったりもするが、どれも濃い。ボブ・ディランを意識したような髪型とサングラスにも好感が持てるし。ナメたネーミングのバンドメンバーはジム・オルーク、石橋英子、須藤俊明、山本達久と超豪華なので演奏も素晴らしかった。

ROCKET FROM THE CRYPT @ WHITE STAGE
90年代のオルタナバンドの再結成組。基本はパンクでとにかくテンションが高いがサックスが入ったり、どことなくカントリー的な陽気さを感じさせる。面白いバンドだけど、自分との相性はいまひとつだったかな。

DARKSTAR @ RED MARQUEE
ロンドン発のエレクトロニックもの。丸く収まりすぎというか、予想した音しか聴けなかった印象。

KARL HYDE @ GREEN STAGE
アンダーワールドの片割れがソロで登場。ゆったりした曲が多く、雨上がりの夕暮れのグリーンステージをいい雰囲気にしてくれた。

BJORK @ GREEN STAGE
グリーンステージ後方の通路まで埋まりそうな勢いの人気。多くの人は、曲はそんなに知らないけどビョークというアイコン、森の精霊が苗場に降り立つのを拝みにきたという感じじゃないだろうか。聖歌隊のような10人ほどのコーラスグループが全曲にわたって参加し、これが電子音との二面性を出しているのがよかった。前半はBiophiliaの曲中心。Hidden Placeでのヒトデの映像等あったもののモニターにステージの様子は映らず。僕の位置からは小さくしか見えなかったけど、ビョークのなんとも可愛らしい動きとコーラスグループの踊りは躍動感あり。チケット2万超えという単独公演はどうなるのだろう。

KENSINGTON HILLBILLYS @ 苗場食堂
数年前にも同じ場所で観たことがあるカントリーバンド。電子音ばかり聴いてきたので和む。と言いつつ泥沼の客席は異様な盛り上がりで、クラッシュのカバーもやっていた。こんな小さいステージによく出てくれるなあ。このバンドはもう毎年出てもらったらいいんじゃないだろうか。


7/28(日)
キュアー開演前のグリーンステージ












YO LA TENGO @ GREEN STAGE
裏のDIIVも気になるなあと思いながらも眠くてあまり集中できず。新作を聴いてからの方がよかったかもしれない。

DAUGHTER @ RED MARQUEE
4AD所属のドリームポップ3人組。XXやビーチハウスなんかと比べると個性は薄いが、こういう音の海みたいな状態の中にいると落ち着く。

WILKO JOHNSON @ GREEN STAGE
膵臓がんの治療を受けず、残りの人生をライブに捧げると発表したウィルコ・ジョンソン。僕もこれが最後だろうという理由で観に行ったうちの一人だけど、予想以上の人が集まっていて驚き。ひねりなしの元気なロックンロールでたくさんの人が踊っていて楽しかった。

HAIM @ RED MARQUEE
カリフォルニア出身の三姉妹。最初の数曲しか観れなかったが、音楽的な引き出しの多さがまずあって、しかもポップで元気。できれば最後まで観たかったな。

SAVAGES @ WHITE STAGE
期待の新人ポストパンクバンド。スージー・スーを思わせる女性ボーカルの目つきや歌い方、骨太なベースとドラムにサイケなギター。限りなくニューウェイブに直結している。セカンドアルバム以降がどうなるのだろうか。今年最大の激しい豪雨に見舞われたが最後まで演奏。

LOTUS @ FEILD OF HEAVEN
観るつもりはなかったけど休んでるときにずっと聞こえてきたエレクトリック・ジャムバンド。一部、軍艦マーチのような勇ましいメロディーがあってそこだけやたら印象に残った。

THE CURE @ GREEN STAGE
個人的に観ないと一生後悔するレベルのバンドが3日間の最後に登場。07年の時が最後の来日かと思ったらまさかまた来てくれるとは。前回はキーボードがいない4人編成だったことに不満の声もあったが(と言っても僕自身は初のキュアーに夢中で全然冷静じゃなかったため、そういう感想は持たなかった。Close To Meでちょっと寂しく感じたくらい。)今回はキーボード入りの5人編成。
オープニングPlainsongのイントロでしばらくステージ端に佇んでいたロバート・スミスが歌のタイミングに合わせて中央に登場。スモークの量が凄い(笑)前回はOpenで最初からアップテンポだったのに対し、Pictures of YouからLullabyとスローな曲を続けてやってくれた。前回はやらなかった曲も多数で、中盤Friday I'm in Love の大合唱後のDoing the UnstuckやWantは本当に嬉しかったし、08年の最新アルバムからも2曲。
でもBloodflowersからはやっぱりやらないんだね。内省的すぎてセットリストに入れにくいのだろうか。好きなんだけど。
アンコール(10曲!)はヒット曲満載でまたまた大合唱。Close to Meは確かに前よりカラフルに聴こえたし、The Lovecats やThe Caterpillarあたりはキーボードがいないと演奏するの難しそう。
ラストKilling an Arabの頃に小雨が降り出したけどキュアーの時間に限っては天候にも恵まれ、ライブはトータル3時間。
ロバートの声は衰えてなかった。凄い。

なんだかんだで一人でも楽しめたフジロックだけど、今回くらい好みのラインナップじゃないとやっぱりきついかもしれないな~。


setlist (VIA:setlist.fm)

THE CURE
1.Plainsong 
2.Pictures of You 
3.Lullaby 
4.High 
5.The End of the World 
6.Lovesong 
7.Push 
8.In Between Days 
9.Just Like Heaven 
10.From the Edge of the Deep Green Sea 
11.Prayers for Rain 
12.Sleep When I'm Dead 
13.Play for Today 
14.A Forest 
15.Bananafishbones 
16.The Walk 
17.Mint Car 
18.Friday I'm in Love 
19.Doing the Unstuck 
20.Trust
21.Want 
22.Fascination Street 
23.The Hungry Ghost 
24.Wrong Number 
25.One Hundred Years 
26.Disintegration 
Encore:
27.Dressing Up 
28.The Lovecats 
29.The Caterpillar 
30.Close to Me 
31.Hot Hot Hot!!! 
32.Let's Go to Bed 
33.Why Can't I Be You? 
34.Boys Don't Cry 
35.10:15 Saturday Night 
36.Killing an Arab

NIN
1.Copy of A  (World premiere)
2.Sanctified  (Altered version; first performance since 1996)
3.Came Back Haunted  (Live premiere)
4.1,000,000 
5.March of the Pigs 
6.Piggy 
7.Reptile
8.Terrible Lie 
9.Closer 
10.Gave Up 
11.Help Me I Am in Hell 
12.Me, I'm Not
13.Find My Way (World premiere)
14.The Way Out Is Through 
15.Wish 
16.Survivalism 
17.The Good Soldier 
18.Only
19.The Hand That Feeds 
20.Head Like a Hole 
21.Hurt

BJORK
1.Cosmogony 
2.Hunter 
3.Thunderbolt 
4.Moon 
5.Crystalline 
6.Hollow 
7.Hidden Place 
8.Heirloom 
9.One Day 
10.Jóga 
11.Pagan Poetry 
12.Army of Me 
13.Mutual Core 
14.Hyperballad (mixed with "Freak" by LFO)
15.Pluto 
16.Náttúra 
Encore:
17.Óskasteinar 
18.Declare Independence


2013年7月11日

羽良多平吉 最近の装丁


殆ど本を読まないのにまた本に関する投稿。
文遊社の海外文学のシリーズの装丁を羽良多平吉が手掛けている。
箔押しの部分等、画像では伝わりにくいかもしれないけど。

永遠のアダムジュリアとバズーカ物の時代 小さなバイク兵士の報酬店員烈しく攻むる者はこれを奪うプニンビッグ・サーとヒエロニムス・ボスのオレンジ

2013年6月26日

久生十蘭×北川健次 シリーズ完結


















河出文庫から出ていた久生十蘭の短編集シリーズが7巻で完結したようだ。
全ての装画に北川健次の作品が採用されていてどれも美しい。
4月に観た画廊香月での展示も素晴らしかったです。


河出書房新社

北川健次 Official Site



マーク・ライデンの特装本























日本でも人気の高いイラストレーター Mark Ryden(マーク・ライデン)の作品集が渋谷のLOGOSで展示されていた。
本作”BLOOD”は手のひらに乗るくらいの小さな本で、通常版は見たことがあったけど、こんな豪華なバージョンがあったとは!

ガラスケースの中にこの画像と同じ状態で展示されていたので触ることができず、脳内で閉じたり開いたり中身を取り出したりと妄想している(笑)

数は500部で虫眼鏡や栞もセットで入っているが、気になるのは左側のサイン入りプリントの上の半透明の紙に、”Keiko”って書いてあるんだな。
日本人でモデルになった人がいるのだろうか?

PORTERHOUSE FINE ART EDITIONS


”BLOOD”は2003年に開催された展覧会のカタログだ。
通常版はソフトカバーで2万部作られた。
Mark Ryden: Blood - Miniature Paintings of Sorrow & Fear

その後どういうわけかセカンド・エディションが出ている。
こちらは最初のものよりサイズが大きく、ページ数も増加したハードカバー仕様。
展覧会の限定物が好評だっかから普及版として作ったのかな?
部数も決まってないみたいだし。
このバージョンは日本のAmazonにもあります。
Blood: The Blood Show Book

さらにStan Ridgway and Pietra Wexstun による”BLOOD"の音楽も存在する。
この辺はどういう経緯かよく分からないけど。
Music for Mark Ryden's Blood