2010年12月31日
今年観たもの聴いたもの
<映画>
映画館に行く習慣はいよいよ日常的なものになってきて
頭悪いなりに、だんだん勘が冴えてきた感じ。
人生で初めてベスト5を選んでみる。
■ 渇き
映像美と、吸血鬼が飛び回るちょいB級な話の設定、
音楽も含めたテンポの良さにはまった。
ラストが美しい。
この作品のみ、2回観る機会を得た。
■ ぼくのエリ 200歳の少女
同じく吸血鬼ものだけど、こっちはB級感なし。
真夏に観た真冬の映画、という点でも記憶に残る。
■ シルビアのいる街で
自分に重ね合わせられるタイプの作品で
すんなりと入り込めた。
ちょっと主人公が美男子すぎたかな。
■ ナイト・トーキョー・デイ
魚市場で働く女の殺し屋など、なんだそりゃな設定に対して
やけに抒情的なムードで貫かれているアンバランスさが面白かった。
■ ソフィアの夜明け
これもシルビア~と同じく自分に重ね合わせる系だったが
より具体的な投影ポイントが多かった。
うまくいかないことばかりで閉塞感を感じるんだけども
希望の光をうっすらと感じなくもない・・という程度の後味が残った。
<音楽>
毎年のことだけど、リストを挙げるほど新作は聴けていない。
今年はついにウォークマンを買ったことで環境が激変して、
過去の作品の追求にますます傾いていく。
昔は上の映画リストみたいに、無邪気に新しいものを聴けていたけど
歴史を知れば知るほどにそんな余裕はなくなっていく。
だからある意味、知識の少ない状態で映画館に通うのは
高校生のようで新鮮なのだ。
とは言っても、同時代の音楽を少しでも聴くのはかけがえのないことで、
今年自然と思い浮かぶのはこの一枚。
■ エックス・エックス /xx
このアルバム、ムチャクチャ聴きまくったというほどではないんだけど、
なんかこのバンドは他の何にも似ていない感じがするんだよな。
とてもシンプルな音作りなんだけど、
時代を見据えて狙ってシンプルにした感じは受けないし。
でも確実に人気はあって
フジロックでももっとちゃんと観ておけばよかったかな、なんて思ったりしている。
国内では、神聖かまってちゃんの登場にぐっときてしまった。
音楽的、キャラ的にどうこうではなくて
自分が何か作りたいと思うときのモチベーションに似てる感じがしたんだよ。
2010年12月30日
見た映画メモ:9月~12月
旧作のみ年を記す。
■ ポルノスター (1998)
■ シャルロットとジュール (1958)
■ ブロンド少女は過激に美しく
■ シングルマン
■ 瞳の奥の秘密
■ エル・トポ (1970)
■ ソフィアの夜明け ☆
■ ルイーサ
■ 世にも怪奇な物語 (1967) ☆
■ スプリング・フィーバー ☆
■ 親切なクムジャさん (2005)☆
■ オールド・ボーイ (2003)☆
■ リトル・ランボーズ
■ ミックマック
■ バスキアのすべて
■ 暗殺の森 (1970)
2010年11月16日
ユズキカズ「枇杷の樹の下で」
本屋に行ったら「タナカカツキの選んだ本」というコーナーがあって、そこに置かれていた。
全然知らない漫画家だったのだけど、なんともいえない独特の雰囲気で気に入った。
まず惹かれるのはつげ義春みたいな絵。
表紙からはわからないけど、キャラクターの顔なんかは花輪和一の絵のようにも見え、少々エロチックな面もある。
となるとストーリーにもつげ義春的なものを期待してしまうのだが、それはこっちの勝手な願望というもの。
主に大人の世界を描くつげ義春と比べると、この作家は子供の微妙な心の揺れを描くのがうまい感じだ。
本の帯には「庭と植物、少女、縁側」とあって、まさにそういうモチーフの短編ばかりが集めてあり夏の設定が多く、どこか懐かしい。
この庭と植物がジャングルを連想するようなすごい茂り方で、ヘチマとかスイカも出てくる。
夏好きな自分としてはそれだけで居心地がいい。
念のため話の内容までは書かないでおくけど、わりと素朴なストーリーが多い中、雨の日の図書館が舞台の一遍は少し狂気じみていて強く印象に残った。
収録作品の多くは80年代にガロ系の雑誌に発表されたもので思ったより古いので驚いたが、最後に収録されている「夏の庭」のみ95年のもの。
この作品だけ絵柄が大ざっぱな感じ変わっていていまひとつに思えた。
元々寡作な人だったみたいだけど、今でも活動しているのか気になるなぁ。
80年代への妄想がまた広がってしまった。
2010年11月13日
2010年11月8日
Introduction to Syd Barrett
2010年10月22日
沼田元氣「マトリョーシカ大図鑑」
2010年10月11日
ヤマジカズヒデ@シネマジャック
setlist
1. 9souls
2. この坂道の途中で(to here never comeのUAが歌ってるバージョン)
3. 13階段への荒野
4. ?(空中庭園サントラからのインスト曲)
5. studio(監督からのリクエスト)
6. ばるぼら(監督へ捧げて)
7. bend your head
7月のブログに書いた黄金町の映画館へ再び。
豊田利晃監督特集の初日、
「ポルノスター」(1999)の上映とセットでの
ミニライブを観てきた。
みんなイスに座って観てるから
妙に静かな雰囲気で。
「ばるぼら」聴けたのが嬉しい。
元々dipが好きで、サントラつながりでこの監督を知って
初めて観たのが「9souls」(2003)だった。
「ポルノスター」は今回初めて観たけど
デビュー作だしちょっと初々しい感じ。
この作品の公開当時が一番dipにはまっていたのだけど
その頃は対人恐怖症で映画館に行けなかった記憶がある。
今回観たら、曲の別テイクなんかが使われていて、
当時に観ていたら、さぞ興奮したんだろうなぁ、と思った。
後悔はしてないけど。
ところで、本作の舞台は渋谷で
宮下公園などの見慣れた風景が多く出てくる。
で、タワレコの脇にあるトンネルが一瞬映るんだけど、
その中の壁が張り紙でビッシリ埋め尽くされていた。
今ではすっかりきれいな白い壁にされているから
忘れていたけど、ああ昔はこうなってたな、
あれ結構好きだったんだよな、と急に懐かしく思い出した。
2010年10月9日
岡上淑子展@LIBRAIRIE6
4月にオープンしたLIBRAIRIE6/シス書店に初めて行ってみた。
シュールレアリズム中心のギャラリーで素敵な所だった。
今回観たのは岡上淑子展。
この作家の名前を知ったのはわりと最近のことで、オン・サンデーズで輸入作品集をたまたま見かけたときだ。
時代は古そうだけどシュールな白黒のコラージュで、知らない日本人女性の名前が表記されていた。
その時は表紙だけ観て、へ~と思っただけで通り過ぎたような記憶しかないのだが、今回展示を観て、あまりのかっこよさに驚いた。
すべて白黒でシンプルなんだけど謎めいた魅力があるというか・・。
彼女が作家活動していたのは50年代、しかもわずか5年間ほどらしい。
シド・バレットか?という感じだが、現在も幸せに生活しているそうで、別にダメになっちゃったというお話ではないようだ。
それにしても50年代の日本人がこんな不思議な作品を作っていたなんて。
情報量の少なかった時代だから今コラージュを作るのとはまるで条件が違うわけで。
エルンストとかの影響は感じられるけどただの真似にも見えないし。
ポストカードを2枚買った。
「恋路」(1953)と「白い花束」(1955)。
奥行きのある構図がかっこいい。
このギャラリーでは、アンティークや作家関連の希少本を揃えた本棚もあり、部屋の雰囲気もよく考えられていて面白かった。
こういうセレクトだと、洒落た老婦人とかがやってそうなイメージを勝手に持ってしまうのだけど、実際のオーナー(?)さんがかなり若い方でまたまたびっくりっだった。
自分もコツコツやらないとな・・。
2010年10月6日
Blonde Redhead "Penny Sparkle"
夏にとうとうウォークマンを買った。
まだCD30枚ほどしか入れてないけど
とても便利だ。
少し前までMD使ってた人間なので
便利で当たり前なんだけど。
いくらでも曲が入ってしまうのは
かえってよくないという懸念も感じつつ
今のところデメリットは感じていない。
ジャケット写真が表示されるのが気に入っていて
やっぱりジャケットって「顔」だよなあと再認識。
最近はブロンド・レッドヘッドの新譜を入れて聴いている。
ぼくの00年代ベスト1と言える前作「23」から3年ぶり。
今回はスローな曲が多くなっていて
最初のインパクトは薄いけど、いい感じだ。
4ADに移籍してから、ほんとに80年代の4ADぽい音になってるのは
偶然なのかな?
ジャケットは上が限定、下が通常で
限定盤は箱になっていて中に巾着袋が入っている。
国内盤は通常のしか出てないので迷ったけど
結局デザインと安さに惹かれて限定盤を買った。
(10/8追記)
来年1月に4AD30周年記念イベントで来日するらしい。
これは行きたいな。
2010年9月27日
映画のこと
いろいろあって、一ヶ月更新せずに過ぎてしまった。
今年は記録的な猛暑だったけど
ここ数日の間で急に秋っぽくなってしまった。
夏生まれだからか夏好きなのでこの時期はさびしい。
*
映画館に頻繁に行くようになったのが去年の今頃だった。
映画そのものにハマったというよりも
(ぼくはテレビの洋画劇場とかで育たなかったから
そもそも映画に対する基盤というか理解力に欠けている)
映画館という場に居心地の良さを見出せたからだと思う。
暗い場所でスクリーンを見つめていると
余計なことを考えなくて済むし、
作品にもよるけど大きな音に包まれていられる。
手軽な非日常。
それと自分の性格上、つまらなくても終わるまで座ってるから
約2時間拘束されている感じになるのがいい。
自由すぎるとダメなのだ。
DVDだと停止させられるし。
寝てしまうことはあるけど、それはそれでいい。
もし自分に合った作品に出合えればラッキーなもんだ。
てことで、約1年間で観た映画リスト
*誰かと一緒に観たものも含む
*初公開以外のものには制作年を記す
*面白かったものには☆
*だいたい観た順
■ 屋根裏のポムネンカ
■ ライアン・ラーキン 路上に咲いたアニメーション(1965-2004)
■ ラブホテル・コレクション西日本編
■ チェコアニメ傑作選<ジャバウォッキー(1971)☆他>
■ TOCHIKA ☆
■ アンナと過ごした四日間 ☆
■ 動くな!死ね!蘇れ!(1989) ☆
■ 脳内ニューヨーク
■ カールじいさんの空飛ぶ家
■ 蘇りの血
■ かいじゅうたちのいるところ
■ Dr.パルナサスの鏡 ☆
■ メーヌ・オセアン(1985)
■ マヤ・デレン全映画(1943-1959)
■ ベルクマイスター・ハーモニー(2000)
■ コララインとボタンの魔女 ☆
■ 去年マリエンバードで(1961)
■ 飛行士の妻(1980) ☆
■ 8 1/2 (1963) ☆
■ シャーロック・ホームズ
■ 月に囚われた男
■ ウディ・アレンの夢と犯罪 ☆
■ NINE
■ 渇き ☆
■ アリス・イン・ワンダーランド
■ オーケストラ ☆
■ プレシャス
■ ドン・ジョヴァンニ 天才劇作家とモーツァルトの出会い
■ ブエノスアイレス(1997) ☆
■ 川の底からこんにちは ☆
■ スラヴォイ・ジジェクによる倒錯的映画ガイド ☆
■ 鉄男 THE BULLET MAN
■ 不戦勝(1965)
■ 手を挙げろ(1967)
■ ケンタとジュンとカヨちゃんの国
■ あの夏の子供たち
■ アウトレイジ
■ アデル ファラオと復活の秘薬
■ 緑の光線(1986) ☆
■ ストーンズ・イン・エグザイル
■ ガールフレンド・エクスペリエンス
■ バブル(2005)
■ 何も変えてはならない
■ ぼくのエリ 200歳の少女 ☆
■ ジルビアのいる街で ☆
■ 借りぐらしのアリエッティ
■ ネコを探して
■ ペルシャ猫を誰も知らない
■ ナイト・トーキョー・デイ ☆
一本だけ選ぶとするなら、
「渇き」(パク・チャヌク監督)。
吸血鬼ものだけど舞台が韓国というのが新鮮に思えたし、
ややグロいシーンも美しく見せる映像表現や
ストーリーの明快さが良かった。
というか、丸尾末広「笑う吸血鬼」を思い出さずにいられない内容。
どうもぼくは音楽の好みといい、
ちょっとB級感のあるものに引き込まれてしまうみたいだ。
ところでリスト外だけど、アニメーションの
今敏監督の死去はとても残念でした。
2010年8月30日
2010年8月23日
HMV渋谷閉店
ここ数年は「リニューアル」する度に
規模が小さくなっていて、
ここで買い物することもなくなっていたけど
その流れ通りに昨日ついに閉店。
20年の歴史に幕を下ろした。
写真は木曜日に撮ったもので
この日は一日中店内でライブイベントをやっていた。
曽我部恵一とかが出てたけど
人多くて入るのは断念した。
*
90年代前半には渋谷系音楽の発信地だったとか
よく語られているけど
自分が渋谷まで遊びに行くようになるのはもう少し後から。
とは言え、いわゆる渋谷系ど真ん中の世代で、
その手の音楽はよく聞いていた。
今でも好きなのは少し後追いで聴いた
フリッパーズの「ヘッド博士の世界塔」かな。
洋楽を聴く入口でもあったと思う。
*
実際の渋谷店の思い出と言うと
02年にワンフロア丸ごと使ってやった大量処分セールで
なんかあの時は100円でパルプとかジェイムスとか
50枚くらい買った気がする。
あの頃から小さくなっていったのかもしれない。
他にもHMVと言うと渋谷以外も含め
セールでたくさん買ったという記憶ばかりで
結局店としてそれでいいのか?って話なんだけど。
*
CDも本も完全に絶滅はしないだろうけど
どのくらいまで減少するのだろう。
なるべく残ってくれと願いたい。
2010年8月20日
2010年8月15日
お盆の新作
2010年8月7日
FUJI ROCK FESTIVAL '10
7/29(木)前夜祭
今年はテント立てるときに大雨という最悪のタイミング。
盆踊りじゃなくてキャンプファイヤーにしてほしい気分だった。
■MUSTANG @RED MARQUEE
前夜祭の面子を見るも、知ってるのがひとつもなく、
結局オープニングのこの人たちだけ見る。
50年代のロックンロール風のシンプルなバンドで
フジロックらしい人選。
これだけ見てテントに戻ってしまった。
7/30(金)1日目
朝は晴天、夜は雨が降ったりやんだり。
3日間大体このパターンだった。
■ヒカシュー @ORANGE COURT
これ見たのが12時くらいで、ものすごい日差しだった。
去年ヒカシュー30周年記念ライブを観たが
今回はその時の縮小版といった感じ。
めちゃくちゃプログレッシブだけど、妙なポップさも健在。
近くで観てた外人も受けてた。
■THE CRIBS @GREEN STAGE
ジョニー・マーが加入して話題の英国バンド。
インパクトは薄いが
地味ながらもいい曲が多い。
何度も聴いて味が出てくるタイプかも。
ボーカルがずっと語りの曲がよかった。
■toe @WHITE STAGE
土岐麻子がボーカルで参加した2曲がよかった。
インストだと個人的には物足りない感じかな。
センスはいいけどちょっと毒がほしい。
■JAGA JAZZIST @WHITE STAGE
そのtoeもCDにコメントをよせていた
こちらもインストバンドだが、楽器の種類の多さと
客を躍らせるダイナミックな演奏でかなり好み。
特に鉄琴の音が新鮮だった。
■THE XX @RED MARQUEE
ちょっと前の単独来日が好評だったと聞いてはいたけど
予想以上の人気にびっくり。
極端な音数の少なさと、囁く歌声は
ヤング・マーブル・ジャイアンツを思わせる。
蝋燭の灯を見つめているみたいな気分にさせられる
不思議な魅力のバンドだ。
■BROKEN SOCIAL SEANE @RED MARQUEE
同時間のMAGMAが気になってたんだけど
雨の中、奥地のオレンジコートまで行く気合いがなく、
こっちを少し観たけど
ちょっと自分には明るすぎるかな、という印象。
■MUSE @GREEN STGEE
この日のトリなので一応確認。
人気と貫禄からトリをやるのは納得できたが
クラシックとデジタルロックを融合したような
大げさなアレンジはどうしても好きになれないなぁ。
7/31(土)2日目
この日は風呂がとにかく混んでいて参った。
■DIRTY PROJECTORS @RED MARQUEE
ベストアクトは誰かと聞かれたら今年はこの人たちかも。
いいライブほど文にしにくいけど
一音一音の放射力がすごすぎる。
メンバーそれそれが互いをジャマせずに爆発してる感じが
レッド・ツェッペリンのよう。
二人の女性ボーカルが肉体感を高めている。
■MATT&KIM @GYPSY AVALON
盛り上がっていたけど、これはイマイチだったかな・・。
方向性がもっとはっきりしてるといいけど。
後ろの丘の上で休みながら聴いてた。
■KITTY ,DAISY&LEWIS @FIELD OF HEAVEN
50年代風音楽をやる3人組。
衣装や髪形も当時風にキメていて、かっこいい。
バンジョー、ハーモニカ、スライドギター、ウクレレと
曲ごとに様々な楽器が飛び出す。
フジロックに似合う粋なグループだった。
■JOHN FOGERTY @GREEN STAGE
素晴らしかった!
知らない曲がほとんどなんだけど、
1曲目からメチャクチャなじみやすいメロディーの
迷いなきカントリーロックで、観ていて気持ちがいい。
予想通り人は少なかったけど
この人をちゃんとトリ前に持ってくるフジロックはさすが。
中盤「雨を見たかい」「プリティ・ウーマン」のころになると
後ろから自然と人が集まってきていい雰囲気になった。
■ROXY MUSIC @GREEN STAGE
この日のグリーンのトリ。
今年最も見たかったグループのひとつで、
かつ最も客が集まるのか心配なグループでもあった(笑)
泥沼状態の地面も手伝ってか、
案の定客は少なめ(ジョン・フォガティよりはいたけど)。
オープニングでロキシーのアルバムのアートワークが
次々とモニターに映し出される中、
「リメイク・リモデル」で始まり、テンション高まる。
中盤はスローな歌モノも多くやり
楽しいショーだった。
この後、すぐにMGMTを見に移動するつもりだったが
入場規制で見られなかった。
残念だけどロキシー見れたからしょうがない。
8/1(日)3日目
最初の方は見たいのがなかったので
少し遅めに風呂に行ったらガラ空きだった。
■DONAVON FRAKENREITER @GREEN STAGE
これは通りかかってたまたま見ただけだけど
客にマイクを渡して歌わせる場面があって
みんなとても楽しそうだった。
音楽と平和、って感じのステージ。
■CODEINE VELVET CLUB @RED MARQUEE
これも空き時間に立ち寄っただけなのだけど
思いの他ぼく好みで、前のほうで最後まで観た。
フラテリスのメンバーのソロプロジェクトらしい。
古き良き時代のポップスをやや今風に演奏するバンドで
女性ボーカルやホーンが雰囲気を出している。
結局、グリーンのヴァンパイア・ウィークエンドは
これと一部被ったのと、その後のトイレ待ちで、
後半の音しか聴けなかった。
MGMTとヴァンパイア、今一番旬なのにどっちも見逃すとは・・。
■BUFFALO DAUGHTER @RED MARQUEE
ヴァンパイア逃したのはすぐにこれがあったせいもある。
ニューアルバムのジャケットに合わせてか
3人とも真っ赤な衣装で登場。
かっこよかったけど、古い曲も聴きたかったなぁ。
■DIANE BIRCH @FIELD OF HEAVEN
バッファローの客がホワイトのLCDサウンドシステムに流れる中
あえてこっちを見る。
キャロル・キング風の弾き語りで
アップテンポな曲が好みだった。
ホール&オーツの「リッチ・ガール」のカバーも。
■ATOMS FOR PIECE @GREEN STAGE
レディオ・ヘッドはよく知らないので違いはよくわからないが
アートと言ってもよさそうなくらいの確固たる世界観。
通路で立ち止まって観る客多数(自分も)。
アンコールではトムがたった一人で3曲も弾き語りして
緊張感のあるひとときだった。
■MASSIVE ATTACK @GREEN STAGE
この日のトリ。
最後列の山の上で座って観る。
日本語で意味深なメッセージをモニターに
出しながらやる曲があり、新鮮だった。
いつも音しか聴いてないけど
きっと歌詞もメッセージ性が強いグループなのだろう。
新作が気に入っているので、もっと新曲もやってほしかった。
■SISSOR SISTERS @GREEN STAGE
トリの後のスペシャルゲスト扱い。
80年代ディスコサウンドに凝った振り付け、
達者な日本語。
胡散臭ささえも売りにしてる芸人魂がすごい。
いい意味で笑ってしまうステージだった。
2010年7月24日
コーネルの絵葉書
川村記念美術館でやってるジョセフ・コーネル展に
弟が行ってきたようで、ポストカードを買ってきてくれた。
箱の形の作品が多いコーネルだが、
このハガキは平面のコラージュ。
風景画の上に、鳥と女性を切り貼りしただけの
シンプルなもののようだ。
凝った箱の作品に比べると
ずいぶん初々しさを感じるけど
鳥も女の人もとても正確に切り抜いてあり
背景と一体化して見える。
60年代初期のもので
「あわれな胸よ、ふるさとを・・・(ヘルダーリン)」という題が
裏に書いてあった。
ヘルダーリン?
調べたところ、フリードリヒ・ヘルダーリンは
ドイツの詩人、思想家。
ニーチェやハイデガーも影響を受けたとのこと。
なかなか意味深なタイトルだなぁ。
よくわかんないけど
コーネルの作品がどれも詩的なのは確か。
2010年7月19日
ストーンズ・イン・エグザイル
ストーンズのドキュメンタリー映画
「ストーンズ・イン・エグザイル」を観てきた。
で、初めて知ったんだけど、72年のこのアルバムのアートワークは
写真家ロバート・フランクの作品だそう。
かっこいいなぁと前から思ってたんだけど
誰の写真か知らなかった。
フリークス?を撮ったものだと思うんだけど
少しいかがわしい感じが当時のストーンズにぴったりだ。
左上のボールを口に入れてる男がすごいインパクト。
手書きのタイトルもいい。
映画の中で、このボール男が巨大な広告になって
街で宣伝されてるカットあるんだけど
ちょっと今じゃ考えられない風景で面白かった。
70年代まではアートワークもかっこよかったなぁ。
78年の「女たち」なんかも最高。
オタク心でついでにいろいろ調べていたら
82年のライブ盤「スティル・ライフ」のジャケは
日本人のデザイナーらしい。
あれあまり好きじゃなんのだけど
あの頃からビジュアル面はいまいちになってしまったような・・。
2010年7月5日
黄金町と映画
去年の秋あたりから映画がマイブームだ。
正確に言うと、映画館で時間を過ごすことがブームだ。
映画そのものにも興味はあるけど
映画館で観る贅沢感が重要なんだと思う。
単館系を観ることが比較的多いので
渋谷で観ることが多いけど、
横浜の黄金町にもミニシアターがあると知って
行ってみた。
黄金町とか日ノ出町とかあの辺って
風俗街っていうイメージが強くて、
昔はいわゆる青線地帯だったらしい。
実際その映画館に行く途中も
怪しい風俗店が立ち並んでいた。
まあ昼だし閑散としていたけど。
「シネマジャック&ベティ」はかなりわかりにくい場所にあった。
写真では部分的にしか写してないけど
実際は「商店街の一部」という感じ。
自転車で通りかかった近所の人?が写ってるけど。
館内もローカルな感じで良かった。
かつては隣りに「横浜日劇」(1957年開業/2007年取り壊し)もあり
この辺は映画の街だったらしい。
「ジャック&ベティ」も昔は「横浜名画座」という名前で
1991年に現在の状態にリニューアルされた。
寿町とかも濃いけど
横浜の明暗が隣り合っている感じは面白いな~。
***************
この日観た映画は、エリック・ロメールの
「緑の光線」(1986)。
今年他界したので追悼上映だった。
自分はフランス映画が好きってわけではなく
むしろ退屈することも多いんだけど
ロメールの映画はなぜか全然退屈しない。
淡々としてるんだけど、なんでだろう。
2010年6月12日
Cocteau Twins : Box Set 1
2010年6月11日
2010年5月29日
スラヴォイ・ジジェクによる倒錯的映画ガイド
語りまくるという作品で、面白かった。
引用された映画作品がHPに載ってるけど、
ゴチャゴチャして見にくいので、ここで整理しておきたい。
*
■ [蜃気楼の女(1934)クラレンス・ブラウン]
■ [マトリックス(1999)ウォシャウスキー兄弟]
■ [鳥(1963)アルフレッド・ヒッチコック]
■ [サイコ(1960)アルフレッド・ヒッチコック]
■ [我輩はカモである(1933)レオ・マッケリー]
■ [モンキー・ビジネス(1931)ノーマン・Z・マクロード]
■ [エクソシスト(1973)ウィリアム・フリードキン]
■ [怪人マブゼ博士(1933)フリッツ・ラング]
■ [エイリアン(1979)リドリー・スコット]
■ [独裁者(1940)チャールズ・チャップリン]
■ [マルホランド・ドライヴ(2002)デイヴィッド・リンチ]
■ [不思議の国のアリス(1951)クライド・ジェロニミ、 ウィルフレッド・ジャクソン、ハミルトン・ラスケ]
■ [赤い靴(1948)マイケル・パウエル]
■ [博士の異常な愛情(1963)スタンリー・キューブリック]
■ [ファイト・クラブ(1999)デイヴィッド・フィンチャー]
■ [夢の中の恐怖(1945)アルべルト・カヴァルカンテ]
■ [カンバセーション...盗聴(1974)フランシス・コッポラ]
■ [ブルー・べルべット(1986)デイヴィッド・リンチ]
■ [めまい(1958)アルフレッド・ヒッチコック]
■ [サイコ予告編]
■ [惑星ソラリス(1972)アンドレイ・タルコフスキー]
■ [ピアニスト(2001)ミヒャエル・ハネケ]
■ [ワイルド・アット・ハート(1990)デイヴィッド・リンチ]
■ [ロスト・ハイウェイ(1996)デイヴィッド・リンチ]
■ [デューン/砂の惑星(1984)デイヴィッド・リンチ]
■ [ペルソナ(1966)イングマール・べルイマン]
■ [アイズ・ワイド・シャット(1999) スタンリー・キューブリック]
■ [トリコロール:青の愛(1993) クシシュトフ・キェシロフスキ]
■ [イン・ザ・カット(2003)ジェーン・カンピオン]
■ [オズの魔法使い(1939)ビクター・フレミング]
■ [フランケンシュタイン(1931)ジェームズ・ホエール]
■ [十戒(1956)セシル・B・デミル]
■ [ドッグヴィル(2003)ラース・フォン・トリアー]
■ [エイリアン4(1997)ジャン・ピエール・ジュネ]
■ [泥棒成金(1954)アルフレッド・ヒッチコック]
■ [逃走迷路(1942)アルフレッド・ヒッチコック]
■ [裏窓(1954)アルフレッド・ヒッチコック]
■ [北北西に進路を取れ(1959)アルフレッド・ヒッチコック]
■ [ストーカー(1979)アンドレイ・タルコフスキー]
■ [クバンのコサック(1949)イワン・プィリエフ]
■ [イワン雷帝(第二部)(1945) セルゲイ・エイゼンシュテイン]
■ [プルートの化け猫裁判(1935)デイヴィッド・ハント]
■ [街の灯(1931)チャールズ・チャップリン]
*
様々な時代の映画が部分的に次々に現れるのが
とても心地いい。
ジジェク自身がそのシーンの中から語る部分もある。
自分はこの中でちゃんと見たことあるのって少ししかないし
ジジェクの言ってることはいまいち解んなかったりしたので
本質的に楽しめたとは言えないんだけど。
、
歴史が映像でシャッフルされてる感じがたまらなかったし
いろんな映画のシーンが見られる妙なお得感。
逆に映画に詳しい人が見たら、いろいろ文句言いたくなるのかもしれない。
「鳥」と「ブルーベルベット」がやたら何度も出てきたけど
この人よほど思い入れが深いんだろうな。
2010年5月27日
CoLLaGeMaNiA掲載の件
CoLLaGeMaNiA
上から6番目。
残念ながら、現在更新は停滞している。
実はこのブログ、何かのきっかけで知って、
以前、ダメ元でメールを送ってみたのだけど。
投稿の日付が08年4月になっているので、
今頃気づくなんてなんか間抜けだなぁ。
履歴を調べたら僕がメール出したのは
その2ヶ月ほど前になっていた。
掲載されているのは02年に作った「小さな部屋の光」で
これは向こうで選んでくれたようだ。
自分でもわりと気に入ってるやつなのでよかった。
リンクが昔のホームページになってるけど
当時のものなので仕方ない。
ところでPCのアドレスには毎日大量の迷惑メールが来て
英文のものは件名も見ないで全部捨ててるんだけど
まずいかな、とちょっと思った。
CoLLaGeMaNiaの管理人さんから当時返信がなかったとも限らない。
99.9%は迷惑メールなので、処理するのがほんとバカバカしいんだけど。
2010年5月24日
Joel-Peter Witkin
2010年5月18日
2010年5月15日
山田緑さんの絵
燃えるスカートの少女 (角川文庫) Aimee Bender 角川書店 2007-12 by G-Tools |
前にヴァニラ画廊のグループ展で見たことがある
山田緑さんの絵が文庫の表紙になってた。
赤と黒、少女と繊細な線が印象的。
検索したら単行本のときは違う画家(多分)の
さわやかな絵だったけど
この小説タイトルならこっちが成功でしょ。
アマゾンのレビューでは酷評されてたけど
そそられるタイトルではあるなぁ。
2010年5月13日
メモ
ロトチェンコ@庭園美術館~6/20
コーネル×高橋睦郎@川村記念美術館~7/19
鴨居羊子@岡本太郎美術館~7/4
ウィリアム・エグルストン@原美術館6/5~8/22
2010年4月21日
Holly Miranda:Magician's Private Library
ザ・マジシャンズ・プライベート・ライブラリー ホリー・ミランダ ホステス 2010-03-24 by G-Tools |
ジャケットが好みだけど
デヴィッド・シーテクのプロデュースってことで
音にも期待。
2010年4月16日
Modern English:SOUNDTRACK
Modern English |
モダン・イングリッシュ14年振りの新作。
various artistsとなってるのは間違い。
2010年4月10日
500 Handmade Books
500 Handmade Books: Inspiring Interpretations of a Timeless Form (500 Series) Lark Lark Books 2008-07 by G-Tools |
オブジェ性の高い手製本がカラーで見られる。
上品で職人芸的なものが多い嫌いはあるが、
眺めていれば何か発想を得られそう。
2010年4月7日
シューゲイザー3組@Liquid Room
Goodbye Ulrich Schnauss Pias UK 2007-07-10 by G-Tools |
Whirlpool Chapterhouse Cherry Red 2006-06-06 by G-Tools |
シューゲイザーと言うとどうしても
マイブラッディ・バレンタインの「ラブレス」と比較してしまうわけだが、
そんなシューゲイザーと呼ばれるバンド3組の
来日公演を観てきた。
1組目はゲスト扱いだがアメリカからフリーティング・ジョイズ。
多分まだ若手だと思うけど
思いっきり「ラブレス」聴いてバンド始めました、みたいな音。
要するにオリジナリティーは感じ取れないのだが、
ものすごい影響を受けた何かがあって
自分も同じようなことをやってみたいという気持ちはわかる。
とにかく「ラブレス」が世界中に及ぼした影響
はすごいものがあるなと思った。
2組目はドイツからウルリッヒ・シュナウス。
これは友達が教えてくれた電子音系のシューゲイザーで
今回個人的に目当てだったもの。
バンドではなく、機材を操る男一人だが、
この日は最初の2曲だけ女性ボーカルkirsty hawkshawが参加。
シューゲイザーというとどうも囁く感じの歌いかたが多くて
それはそれでいいんだけど
この人はとても肉感的な感じで素晴らしかった。
コラボ作品を出した記念みたいで、帰りに物販の所にもいたけど
ここでしか買えなかったのかな?
ウルリッヒは歌なしの残りのセットもよかったが
好きな曲をやってくれなかったなぁ。
でも街なみや建築物の映像をバックに
独特の世界を作り上げていた。
この人は「ラブレス」の影響から逃れた
シューゲイザーの最新型って感じがする。
3組目(トリ)はイギリスから再結成のチャプターハウス。
18年ぶりの来日とかで、客の多く(年齢層やや高め)は
これが目当てだったと思う。
正直、CDで聴いたときはやはり「ラブレス」と比べてしまい
物足りなく思っていたが
これは自分が後追い世代だからかもしれない。
「ラブレス」と同年にデビューアルバムを出した彼らを
二番煎じ呼ばわりするのは変かも。
実際チャプターハウスはリズムがクラブ寄りな感じだし。
この日の客の盛り上がりを観ていて、
このバンドはマイブラとは別物なんだよなと感じた。
最もクラブっぽい「メズマライズ」はやってなかったけど
「パール」他、イントロで歓声が起こるような状態。
ジャンルで括ってしまうのって危険だなぁ。
例えばこれがネオアコという括りだとしたら
また別の聞こえかたがするだろう。全然アコじゃないが。
シューゲイザー以外の場面でも、
こういうことで損してるアーティストがいるに違いない。
2010年4月5日
タイガー立石「TRA」
2010年4月4日
ブルーノ・ムナーリの本たち
ブルーノ・ムナーリの本たち MUNARI I LIBRI 1929−1999 ジョルジョ・マッフェイ ビー・エヌ・エヌ新社 2010-03-01 by G-Tools |
一点ものっぽい小冊子なども含め、かなりの数の本が紹介されている。
大好きというわけでもないのだが、これだけの量のアイデア
を見ていると、創作のヒントが得られそう。
日本語解説も短めでいい。
2010年3月31日
ゆらゆら帝国解散
2010年3月25日
2010年3月18日
メモ
2010年3月1日
2010年2月28日
記事
現代における「ベストセラー」商品の消費者が、じつはきわめて狭い閉鎖領域に囲い込まれた、一種の「マイノリティ」と呼ばれるべき人たちである可能性はきわめて高い。比ゆ的に表現するならば、20世紀という「大量生産・大量消費」の時代を象徴する氷山の大半はすでに海に溶け出しているにもかかわらず、最後まで溶けずに残っている頑固な氷塊のようにして、いまなお「数百万」という単位の人々が、「20世紀」の中に取り残されているのではないだろうか。この記事は印象に残った。
これらの「数百万人」の人々のことを、はたして現代の「大衆」と呼ぶべきだろうか。「量」を質や力に転換できない以上、彼らは決して「多数派」ではありえない。個々人としていかに少数派の悲哀を叫ぼうとも、数千部しか刷られない本を読み、数百~数千枚しかリリースされないCDを聴くことで満足できる洗練された趣味を持つ人たちのほうこそ、総体としては社会の「多数派」といえるだろう。なぜなら彼らの多くは、メディア業界の中におり、あるいはその外部にいるとしても、みずから声を発する手段を持っているからだ。
(仲俣暁生 「大衆」の時代の終わりに「リトル・ピープル」はどこにいる?/ミュージックマガジン2月号)
00年代ってなんだったんだろうというもやもやした感じが最近なくなりつつある。
2010年2月21日
合田佐和子展のDM
2010年2月14日
Lisa Germano
Happiness/Inconsiderate Bitch EP Lisa Germano 4AD 1999-05-18 by G-Tools |
Geek the Girl Lisa Germano CAD 1994-10-25 by G-Tools |
Excerpts From a Love Circus Lisa Germano Warner Bros. 1999-06-08 by G-Tools |
Slide Lisa Germano 4AD 1998-07-21 by G-Tools |
Lullaby for Liquid Pig Lisa Germano Young God 2007-06-26 by G-Tools |
去年暮れに200円セールでv23デザインの③を発見した。
4ADのアーティストは大体知っているつもりだったが、
この人はそれまでしらなかった。
音的には派手さや新しさはないが
センスのいいシンガーソングライターといった感じ。
実際、33歳でソロデビューする以前は
多くの大物のツアーやレコーディングに参加していたよう。
④を最後に4ADを離れ、
⑤は別のレーベルからなのでデザイナーは違うと思うが
なかなかかっこいいジャケなので掲載。
噂によるともう引退してるみたいだが。
オフィシャルHPもv23によるデザインで美しい。
リサ・ジャーメイノ、と表記すると発音に近いとのこと。