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2013年10月9日

ツァディク・ディスク・ガイド100 (Tzadik disk guide)




















Tzadik(ツァディク)のCDが気になってしょうがない。

Tzadikとはサックス奏者のジョン・ゾーンが設立したレーベル。
ここからリリースされるCDはフリージャズや現代音楽、クレズマーなど様々だが、一体こんなのを誰が聴くのか?というような奇妙奇天烈な音楽が多い。
ポップなものも出ているのだけど、アヴァンギャルドなイメージが僕には強く、そういうものにすぐ目が行ってしまう性格なので全貌を知りたくなった。

しかしネットを探しても全てを網羅したディスクガイドは見つからない。
タイトルやアーティストで検索すればジョン・ゾーンやフレッド・フリス、大友良英などの有名なものは出てくるが、無名なものは日本語情報が皆無で試聴もできなかったりする。

もう自分で買って確かめてディスクガイドを作るしかない!と思ったけど、400タイトル近いTzadik作品をジャズの知識もない自分一人でやるのは無理だ。困った。

そんな矢先にTzadikのディスクガイドが自費出版されているのを発見!
ハル吉さんという方が一人で書いた本で、TzadikのCDを約100枚紹介している。
全タイトルではないけどこんなのは他にないのですぐネットで注文した。

















今年出版されたもので約50ページ、定価600円。
中身はシリーズごとに紹介する構成で、ユダヤ文化のシリーズ、現代音楽作曲家のシリーズ、日本のアングラ音楽シリーズなどに分かれている。

好き嫌いが非常にはっきりした語り口で、嫌いなアルバムには容赦ないところが面白い。
人によっては好きなミュージシャンが批判されてたら嫌かもしれないけど、僕はそこまでの思い入れはないのでかなり笑えたし、わかりやすかった。

特典としてジョン・ゾーンに詳しいサイト「烏鵲の娯楽室」の烏鵲(うじゃく)さんとの対談も付いてきてこれまた面白い。

下記のサイトから注文できる。
ハル吉さんによる漫画や海外出版物の翻訳もあってこれも興味深いんだな。
今回のディスクガイドは彼の仕事のごく一部のようである。
峠の地蔵出版 Toge no Jizo publishing

そしてハル吉さんのブログ。
絵のクオリティーが高くて驚いたし、猫好きという所は僕と似てる(笑)
音楽活動もしているそうで多才な方です。
※エロ漫画の記事も多いので念のためご注意を。
ハル吉とゴッシー (Harukichi and Gosshie)




Tzadikのオフィシャルサイト




ところで音楽の話から脱線するけどTzadikのCDはデザインがすばらしい。

音楽的には正直ハズレも多いのに買ってしまうのはこのせいだな。
日本盤じゃないのに帯がついているし(全て黒地に白抜きで英文解説を掲載)、特徴のあるフォントや色(金・銀が多い)で統一されているので一目でTzadikものだなとわかる。
デザインはほぼ全てHeung-Heung Chinという人によるもの。
雑誌「アイデア」で特集してほしいくらいだ。・・・されるわけないか〜。


【適当に選んだジャケット9枚】

フィルムワークス7

Love Me Tender

Advocat

Goddess: Music for the Ancient of Days

Zorn: Nova Express

Burnt Ivory & Loose Wires

Decided ... Already the Motionless Heart of Tranquility, Tangling The Prayer Called

Ballads

Aporias: Requia for Piano & Orchestra





2013年7月11日

羽良多平吉 最近の装丁


殆ど本を読まないのにまた本に関する投稿。
文遊社の海外文学のシリーズの装丁を羽良多平吉が手掛けている。
箔押しの部分等、画像では伝わりにくいかもしれないけど。

永遠のアダムジュリアとバズーカ物の時代 小さなバイク兵士の報酬店員烈しく攻むる者はこれを奪うプニンビッグ・サーとヒエロニムス・ボスのオレンジ

2013年6月26日

マーク・ライデンの特装本























日本でも人気の高いイラストレーター Mark Ryden(マーク・ライデン)の作品集が渋谷のLOGOSで展示されていた。
本作”BLOOD”は手のひらに乗るくらいの小さな本で、通常版は見たことがあったけど、こんな豪華なバージョンがあったとは!

ガラスケースの中にこの画像と同じ状態で展示されていたので触ることができず、脳内で閉じたり開いたり中身を取り出したりと妄想している(笑)

数は500部で虫眼鏡や栞もセットで入っているが、気になるのは左側のサイン入りプリントの上の半透明の紙に、”Keiko”って書いてあるんだな。
日本人でモデルになった人がいるのだろうか?

PORTERHOUSE FINE ART EDITIONS


”BLOOD”は2003年に開催された展覧会のカタログだ。
通常版はソフトカバーで2万部作られた。
Mark Ryden: Blood - Miniature Paintings of Sorrow & Fear

その後どういうわけかセカンド・エディションが出ている。
こちらは最初のものよりサイズが大きく、ページ数も増加したハードカバー仕様。
展覧会の限定物が好評だっかから普及版として作ったのかな?
部数も決まってないみたいだし。
このバージョンは日本のAmazonにもあります。
Blood: The Blood Show Book

さらにStan Ridgway and Pietra Wexstun による”BLOOD"の音楽も存在する。
この辺はどういう経緯かよく分からないけど。
Music for Mark Ryden's Blood


2013年4月21日

追悼 ストーム・トーガソン

ピンク・フロイド等のジャケットデザインで有名なヒプノシスのストーム・トーガソンが亡くなった。69歳。
ピンク・フロイドはもう活動してないとは言え、少し前に発売され盛り上がっていたデラックス・エディションではストームがデザインに関わっていた。
今後似たような企画があってももうあのアートワークは拝めないのかと思うととても残念だ。

彼の作品を時代順でいくつか掲載してみます。


原子心母
Pink Floyd / Atom Heart Mother (1970)
有名すぎる牛さん。地平線がよく出てくる気がする。

帽子が笑う。。。不気味に
Syd Barrett / The Madcap Laughs (1970)
個人的にお気に入り。裸の女が出てくる中ジャケもいい。

聖なる館 -限定Celebration Day Version-
Led Zeppelin / Houses of the Holy (1973)
ポルノだとかで当時騒がれたらしいけど、ヒプノシスで検索するともっとあからさまなエロ路線のジャケットも見つかって意外だった。

Dark Side Of The Moon [Analog]
Pink Floyd  / The Dark Side of the Moon (1973)
いろいろパロディにされてるけど、四角の中に三角ってあんまりない発想?

現象
UFO / PHENOMENON (1974)
黄色い枠がない方がいいと思うんだけど、そこまで自由にやらせてもらえなかったのかな。

Lamb Lies Down on Broadway [Analog]
Genesis / The Lamb Lies on Broadway (1974)
やはりロゴが入ると雰囲気違う。

プレゼンス
Led Zeppelin / Presence  (1976)
テーブルについて対話というのもよく見られる傾向。中ジャケにはいろんなパターンの写真が載っている。

Deceptive Bends
10cc / Deceptive Bends (1977)
これサザンのベストアルバムで信藤三雄が真似してたな~。

Animals
Pink Floyd  / Animals (1977)
アルバム自体は人気ないけど素晴らしいデザイン!
この後の「ウォール」は人気あるけどヒプノシスじゃないので残念だったな。

Peter Gabriel 1 (Remastered)
Peter Gabriel / I (1977)
ピーター・ガブリエルの作品はこの1枚目から3枚目まで手掛けていて、どれも本人が登場。

Pieces of Eight
Styx / Pieces of Eight (1978)
スティクスは「ミスター・ロボット」しか知らないな。ピアスがモアイ像だったのか!

トーマト
Yes / Tormato (1978)
イエスがこんなアルバムを出していたことを今日初めて知った(笑)

Animal Magnetism
Scorpions / Animal Magnetism (1980)
スコーピオンズはイリナ・イオネスコの写真を使ったりとかインパクトのあるジャケが多い。ヒプノシスはこれともう1枚手がけている。

A Collection of Great Dance Songs
Pink Floyd  / A Collection Of Great Dance Songs (1981)
フロイドの歴史から消されかけているような気がしないでもない編集盤。最近見かけないから廃盤なのか?でもこのジャケはすごい。ここでも地平線。

Momentary Lapse of Reason
Pink Floyd / A Momentary Lapse of Reason (1987)
ロジャー・ウォーターズが抜けた新生ピンク・フロイド。やっぱ地平線だよ。「鬱」という邦題が再発時に抹消されて残念。

The Division Bell
Pink Floyd / The Division Bell  (1994)
またまた地平線。このアルバムに収録されたHigh Hopes(運命の鐘)のPVもストームによるもので素晴らしい出来だった!

 エコーズ~啓示 ベスト・オブ・ピンク・フロイド
Pink Floyd / Echoes: The Best of Pink Floyd (2001)
ロジャー・ウォーターズも選曲に参加したというベストアルバム。窓の連続は「ウマグマ」を思わせるが、実は遠くに覗く湖や、豚と牛の置物、右にうっすら見える4つの仮面…とかつて使ったモチーフを盛り込んでいてファンには堪らない。スリーブケース入り二枚組なので、この面以外もいろいろと。
曲の構成も素晴らしい。

Black Holes & Revelations
MUSE / Black Holes and Revelations (2006)
地平線に加えて、テーブルでの対話がまた登場。MUSEというバンドはあまり好きじゃないけどね。

Only Revolutions
Biffy Clyro / Only Revolutions (2009)
先に書いたピンク・フロイドのPVでも巨大なマントが登場している。そしてまたも地平線。遠くで燃えてるのはなんだ?

幻夢 オールタイム・ベスト・アルバム
Syd Barrett / An Introduction to Syd Barrett (2010)
06年に他界したシド・バレットのベストアルバム。近年の仕事ではこれが一番好きだ。


2013年3月17日

AVANT GARDE

  





古書店で「AVANT GARDE」という雑誌を見かけた。外国のものでかなり古そう。何冊か置いてあるうちほとんどがビニールに包まれていたが、6号(上から3段目)だけ中を見ることができた。サイケデリックな絵画や洒落た写真が紹介されていて、文の方は読めないから分からないが、レイアウトもしっかりしている。レコードのジャケットのような正方形もいい感じ。

ネットで調べると、68年創刊のアメリカの雑誌。
14号で終わってしまったが、後の時代にかなり影響を与えたものらしい。
中心人物は、ハーブ・ルバリン(デザイナー)とラルフ・ギンズバーグ(編集者)のコンビ。
同コンビで「エロス」という雑誌もあり、この二人による仕事は金字塔的な存在。

表紙のロゴに使われている書体「アヴァンギャルド・ゴシック」は今ではよく見かけるものだが、使われたのはこの雑誌が初めて。というかルバリンが発明した書体だったのだ。この書体は好きだな。
ハーブ・ルバリンについて雑誌「アイデア」で数年前に特集があったみたい。

idea (アイデア) 2008年 07月号 [雑誌]

なお、僕が立ち読みした6号の表紙で使われている写真にはDewayne Dalrympleという写真家の名がクレジットされていた。