2013年3月31日
Vali Myers
昨日タワーブックスでこんな本を見つけた。
ヴァリ・マイヤーズ(1930-2003)という作家を紹介した本で、表紙から窺える本人のルックスも気になるが、中に掲載されているサイケデリックな絵画作品や日記(手書き文字と写真で埋め尽くされたノート)はかなり好み。
ウォーホルやパティ・スミス他、多くのアーティストに影響を与えたそうだけど、代表的な例ではエド・ファン・デア・エルスケンの写真集「セーヌ左岸の恋」の表紙に写っている。あー、この人か!
上の写真だけだと絵が見られないのでTumblrでまとめてみた。
↓
地上の生活
2013年3月27日
Neil Young & Crazy Horse / Psychedelic Pill
有名なアーティストについてわざわざ書いてもしょうがないというか、書く気があんまり起きないのだけど、今回はちょっと興奮気味なので書いてしまう。
この爆音!
音がでかいだけなら他にもたくさんいるけど、ニール&クレージーホースの爆音は聴いて判別できるくらい独特だ(昔ルー・リードもニールのギターを絶賛してた)。
でも00年代に入ってからはなかなか聴く機会がなく、ニールのソロアルバムは毎回よかったものの、あの爆音が聴けないのはちょっと寂しいと思っていた。
クレイジー・ホース名義では2003年に"greendale"を出しているが、あの時はもう一人のギターのポンチョがなぜか不参加だったこともあり爆音まで至らず(当時ニールは「シンプルなものにしたかった」と言っていた)、ポンチョも参加したクレージーホースのアルバムは1996年の"Broken Arrow"以来なのだ。
待っていた音がようやく届いた。
8曲目"walk like a giant"の終盤では雷鳴のような轟音!
最初は曲が長すぎて(20分超の曲もあり、全8曲なのにCD2枚組)ちょっとなぁ…という気もしたけど、実際聴いてみれば苦にならないし、メロディーメーカーとしてもここ数年の中で冴えている気がする。
入門編としてはお薦めできないけど(笑)ライブを観たいな。
■
ところでニールの曲は多くのミュージシャンにカバーされている。
若い人に人気のミュージシャンで言うと、オアシスが"Hey Hey, My My"をやってるし(ライブ盤に入っている)、トム・ヨークは"After the Goldrush"の弾き語りをしたことがある。
にも関わらず彼らのファンはあまり関心がなさそうなんだよな。
他にも、デヴィッド・ボウイは"I've been waiting for you"を、ピクシーズは"Winterlong"を、パティ・スミスは"Helpless"を、パール・ジャムは"fuckin' up"を、カサンドラ・ウィルソンは"Harvest Moon"を、ジス・モータル・コイルは"We never danced"を…(まだまだあってキリがない!)
フェリシアン・ロップス
Félicien Rops (1833-1898) はベルギー生まれの画家。
古書店で日本版の画集をよく見かけるが、この絵は忘れられない一枚だった。
昨年、岐阜で観た象徴派展でもロップスの絵が数点展示されていたっけ。
ボードレールとの出会いが転機となり、ボードレールやその周辺の作家達の詩集に悪魔的な挿絵をたくさん描いている。
自分は文学には疎いのだけど、こういう背景を知るのは面白い。
フリーメイソンだったという情報もある。
ロップスの生誕地ナミュールにはロップス美術館があるそうで、19世紀の邸宅を使用した建物に三千点の作品を所蔵している。行ってみたいな。
フェリシアン・ロップス美術館 (Musée Félicien Rops)
2013年3月17日
George Yepes/ピストルと心
Tumblrでは見たことのある画像が流れてくることがよくあるけど、今回はロス・ロボスのアルバム「ピストルと心 (La Pistola Y El Corazón)」の ジャケットを発見。
George Yepes というメキシコの画家によるものだった。
検索しても日本語の情報はなかなか出てこないが、これ以外の作品もドロドロとした雰囲気で面白い。
同じくメキシコの画家であるフリーダ・カーロを描いた作品もある。
ロス・ロボスはメキシコ系アメリカ人によるバンドで、ロックにメキシコ音楽を混ぜたサウンドで30年以上のキャリアを持つ。
僕は「コロッサル・ヘッド」(1996)が愛聴盤だけど、本作はプロデューサーのミッチェル・フルーム&チャド・ブレイクに惹かれた部分が強く、それ以外のものまで掘り下げて聴いたことがない。
「ピストルと心」(1988)はメキシコのトラッドナンバーが多くを占め、民族楽器も使用しているらしい。
地上の生活
George Yepes Official Site
バルビエ×ラブルール展 再び
昨年、練馬区美術館で開催された「鹿島茂コレクション バルビエ×ラブルール展」が今度は館林美術館で行われる。(昨年の記事はここ)
WEBで自由に紹介していいそうなので、掲載します。
このチラシ欲しいな~。
AVANT GARDE
古書店で「AVANT GARDE」という雑誌を見かけた。外国のものでかなり古そう。何冊か置いてあるうちほとんどがビニールに包まれていたが、6号(上から3段目)だけ中を見ることができた。サイケデリックな絵画や洒落た写真が紹介されていて、文の方は読めないから分からないが、レイアウトもしっかりしている。レコードのジャケットのような正方形もいい感じ。
ネットで調べると、68年創刊のアメリカの雑誌。
14号で終わってしまったが、後の時代にかなり影響を与えたものらしい。
中心人物は、ハーブ・ルバリン(デザイナー)とラルフ・ギンズバーグ(編集者)のコンビ。
同コンビで「エロス」という雑誌もあり、この二人による仕事は金字塔的な存在。
表紙のロゴに使われている書体「アヴァンギャルド・ゴシック」は今ではよく見かけるものだが、使われたのはこの雑誌が初めて。というかルバリンが発明した書体だったのだ。この書体は好きだな。
ハーブ・ルバリンについて雑誌「アイデア」で数年前に特集があったみたい。
なお、僕が立ち読みした6号の表紙で使われている写真にはDewayne Dalrympleという写真家の名がクレジットされていた。
Pierre Mornet
Pierre Mornet(ピエール・モルネ)は1972年生まれのパリのイラストレーター。
最初に何枚か見た時点で物語性を感じたけど、上に掲載した本は絵本なので実際に物語に沿っているようだ。
出てくるのは主にちょっと物憂げな顔の女の子。
ブリっ子してない嫌味のないかわいさを感じる。
着物を着た人物や富士山など、日本を描いた作品があるのも面白い。
KENZOの香水のパッケージに彼の絵が使われたこともあるようだ。
地上の生活
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