長らく廃盤になっていたdipの東芝時代のアルバム4タイトルが再発された。
dipは個人的に長年聴き続けている日本のバンドのひとつなので再発されなくても持ってるのだけど、この機会にちょっと感想書きます。
love to sleep(1995)
初めて聴くのにおすすめのセカンドアルバム(ファーストは以前に再発済み)。
テレヴィジョンを彷彿とさせる代表曲「SLUDGE」をはじめ、スピード感とエッジの効いた聴きやすい曲ばかり。
先行シングルだった「waiting for the light」はリアルタイムでよく聴いたけど、当時洋楽もあまり知らない16歳にもこの曲はなじんだのだった。(たしか萩原健太がやってたラジオ番組でヤマジ氏のコメント入りで紹介されてたので知った。)
もしこの歌詞がJポップ風でそういうキャラのバンドだったら売れててもおかしくないくらいだけど、それじゃdipじゃなくなっちゃうんだな。
13TOWERS/13FLOWERS(1996)
ミニアルバムだった2枚が今回合わせて1枚になったらしい。
オリジナルは「13TOWERS」が青いジャケで、13FLOWERSが赤いジャケだった。
dipは英語詞の曲が多いんだけど、本作は「13階段への荒野」や「GARDEN」等、日本語詞の名曲が多数。
「粘膜の宇宙」は「狂気」の頃のピンクフロイドっぽいが、そういう影響を垣間見るのは楽しく、いやらしさは感じない。
性的に解釈すれば元の2枚は男と女という風にも取れて面白いし、そんな風に聴き手に想像の余地を与えてくれるところが僕は好きだ。
逆に言うと、受け身で聴くとあまり楽しめないから一般受けしにくいのかもしれない。
TIME ACID NO CRY AIR(1997)
ここからガラリと雰囲気が変わり内容がマニアックになってきたので、離れてしまった人も多いかもしれないけど、僕は断然これ以降のサウンドが好き。
以前のような疾走感はなくなったが良い意味で脱力したと言うか、何度も聴いているとだんだん味が出てくるタイプのアルバム。
BECKの「オディレイ」が大ヒットしたのがこの前年だけど、当時のアメリカのオルタナバンド(ペイヴメントとか)のザラッとした音作りに近い感じかな。
グループサウンズ風の「SUPER LOVERS IN THE SUN」は浮いてる気もするが名曲。
WEEKENDER(1999)
メジャーからの最終作。
退廃的なムードが漂うけど、これはもう人生ベスト10に入るくらいよく聴いた。
発売当時、自分は対人恐怖症や神経症で学校に行けなくなりボロボロの状態で、その頃の気分を歪んだギターに重ね合わせた。
この後メジャーを離れベースが脱退(07年に復帰)してしまうし、最後に収録された「WIRE」の歌詞”起きるたび嘔吐した/電話にも出られない”なんかを思うと、きっとバンドもかなりネガティブで崩壊寸前の状態だったんじゃないかと推測する。
でも「STUDIO」のような穏やかな歌ものもあるし、カバー曲もセンスいいし、普通に楽しめる作品だと思う。
10年以上経った今でも本作が一番好き。
6月にはモーサム・トーンベンダーやNOVEMBERSらが参加したトリビュート盤も出るそうなので、リスナーが広がるといいな。
dipは個人的に長年聴き続けている日本のバンドのひとつなので再発されなくても持ってるのだけど、この機会にちょっと感想書きます。
love to sleep(1995)
初めて聴くのにおすすめのセカンドアルバム(ファーストは以前に再発済み)。
テレヴィジョンを彷彿とさせる代表曲「SLUDGE」をはじめ、スピード感とエッジの効いた聴きやすい曲ばかり。
先行シングルだった「waiting for the light」はリアルタイムでよく聴いたけど、当時洋楽もあまり知らない16歳にもこの曲はなじんだのだった。(たしか萩原健太がやってたラジオ番組でヤマジ氏のコメント入りで紹介されてたので知った。)
もしこの歌詞がJポップ風でそういうキャラのバンドだったら売れててもおかしくないくらいだけど、それじゃdipじゃなくなっちゃうんだな。
13TOWERS/13FLOWERS(1996)
ミニアルバムだった2枚が今回合わせて1枚になったらしい。
オリジナルは「13TOWERS」が青いジャケで、13FLOWERSが赤いジャケだった。
dipは英語詞の曲が多いんだけど、本作は「13階段への荒野」や「GARDEN」等、日本語詞の名曲が多数。
「粘膜の宇宙」は「狂気」の頃のピンクフロイドっぽいが、そういう影響を垣間見るのは楽しく、いやらしさは感じない。
性的に解釈すれば元の2枚は男と女という風にも取れて面白いし、そんな風に聴き手に想像の余地を与えてくれるところが僕は好きだ。
逆に言うと、受け身で聴くとあまり楽しめないから一般受けしにくいのかもしれない。
TIME ACID NO CRY AIR(1997)
ここからガラリと雰囲気が変わり内容がマニアックになってきたので、離れてしまった人も多いかもしれないけど、僕は断然これ以降のサウンドが好き。
以前のような疾走感はなくなったが良い意味で脱力したと言うか、何度も聴いているとだんだん味が出てくるタイプのアルバム。
BECKの「オディレイ」が大ヒットしたのがこの前年だけど、当時のアメリカのオルタナバンド(ペイヴメントとか)のザラッとした音作りに近い感じかな。
グループサウンズ風の「SUPER LOVERS IN THE SUN」は浮いてる気もするが名曲。
WEEKENDER(1999)
メジャーからの最終作。
退廃的なムードが漂うけど、これはもう人生ベスト10に入るくらいよく聴いた。
発売当時、自分は対人恐怖症や神経症で学校に行けなくなりボロボロの状態で、その頃の気分を歪んだギターに重ね合わせた。
この後メジャーを離れベースが脱退(07年に復帰)してしまうし、最後に収録された「WIRE」の歌詞”起きるたび嘔吐した/電話にも出られない”なんかを思うと、きっとバンドもかなりネガティブで崩壊寸前の状態だったんじゃないかと推測する。
でも「STUDIO」のような穏やかな歌ものもあるし、カバー曲もセンスいいし、普通に楽しめる作品だと思う。
10年以上経った今でも本作が一番好き。
6月にはモーサム・トーンベンダーやNOVEMBERSらが参加したトリビュート盤も出るそうなので、リスナーが広がるといいな。
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