2008年12月28日

変化の時期?



■ 2008年も残り僅かというところで
予定通り、本が完成した。
 
今回はコラージュではなく鉛筆画を集めたもので、
製本はごく短時間で終わった。
ささやかな小冊子スタイルで1部だけ。
 
絵のうまさは中学生時代で止まっているけど
表現したいことは変わってきてるのを感じた。
そして本の形にまとめる目的が特になくても
本を作ってみることは単純に楽しい。
前作までのような凝った箱仕様とかじゃなくても
これはこれで楽しい。
 
2003年以降は毎年どこかに出品していたけど
今回は出品しません。
周りの人に見てもらったり
HPに載せるくらいはするかもしれない。
 
今までは気張りすぎだった気がする。
気張らずに作りたいものを作って、
またもし時期が来たら発表らしい発表もするかもしれない。
  
■ 「今年のベスト・レコジャケ」というのを
毎年年末に記録していたが、今年はなんか浮かばない。
良いジャケットがなかったわけではなくて、
僕のビジュアルに対する興味が
少し違う方向に向いているのかな、と思う。
  
あえて言うと、メジャーどころでコールドプレイとオアシスは
どちらも非常に貫禄のあるデザインだったと思う。
そういうレコード屋で大量に見かけるものしか
浮かんでこない状態。
  
自分の表現はどこに向かってるのだろうか。

2008年12月19日

「世界のサブカルチャー」

世界のサブカルチャー (NT2X) (NT2X)
屋根裏
4798113581

発売したころからずっと気になっていたのをやっと入手した。
これはとんでもなく面白い!

教科書的な内容を想像させるタイトルだが
いわゆるハイカルチャーに対するサブカルの紹介ではなく
著者が「サブなカルチャー」だと思うものが
独断で紹介されている。

絵画、音楽、リトルプレス、ウェブアニメーション、イベントなど
多岐に渡るジャンルから、
変わったものや面白いものが載っているのだけど
その視点の広さ、深さ、無差別さに驚くばかり。

自分はオタク気質の人間で、
特に音楽には結構マニアックなつもりなのだが
この本の音楽のページだけとっても
全然知らなかったような盤が半数以上を占めている。

それも「マイナーなものが偉い」みたいな発想からではなくて、
膨大な情報の中から普段紹介されないようなものを
あえて紹介したんだなという印象だ。

まして音楽以外のページは自分にとっては
さらに未知の世界。
絵画のページでは、
例えばヘンリー・ダーガーなんかはもはや有名だからか
載っていなかった。

世界にはこんなに変わった人がたくさんいて
こんなに自由に何でも表現していいのか、
という気持ちにさせてくれる本だ。
少し楽になれた。

この本がよかった大きなポイントのひとつは
本全体のデザインだと思う。
ほぼ全ページがフルカラーで、
1作家につき一点以上は何かしら写真が載っているから
知らない作家・作品でもイメージが湧きやすい。
表紙もなかなかかっこいいし、
そういうところがしっかりしていないと
せっかくの内容が
非常にもったいないことになっただろう。

章の分け方なども含めて
本自体の作りも大変興味深い。

2008年12月4日